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ハピコミの「おやこヨガ」+「こどもヨガ」、親子の絆、コミュニケーション、育児支援

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対談 臨床発達心理士・山口創先生 × おやこヨガ考案者・神谷美奈子

子どもとの触れあい方が分からない親が増え、親子間のスキンシップが減っている。
そんな状況の中で、子どもはもちろん親もまた、満たされない思いを抱えていることが多いという。
子どもとの自然な触れあいを取り戻し、幸せな親子関係を築くためには?
おやこヨガの生みの親である神谷美奈子先生が、スキンシップの研究を行う山口創先生と語り合いました。

■プロフィール 山口創
桜美林大学リベラルアーツ学群 教授。臨床発達心理士。親子間などのスキンシップについて研究を行う。著書に『子供の「脳」は肌にある』(光文社新書)、『幸せになる脳はだっこで育つ』(廣済堂出版)など
■プロフィール 神谷美奈子
国家資格である、幼稚園教諭、保育士の資格を持ち、発達障がいを持つ子供たちの遊びボランティア、自らの経験から親子のスキンシップ、運動の大切さを知り、体育を超えた体の育成と心の育成が融合したプログラムの開発に辿り着き、ハピコミおやこヨガ、こどもヨガ、発達障害児の療育に特化したDevelopment Support YOGAを生み出す。

親子が心を通わせるスキンシップのために

神谷 山口先生は、心と体のつながりをテーマとする身体心理学がご専門で、中でもスキンシップに関する研究を深めていらっしゃいますよね。なぜスキンシップに着目されるようになったのですか?
山口 私が心理学を始めたのは、コミュニケーションに興味があったからなんです。身体心理学は、“体から心を変える”ことがテーマ。呼吸や姿勢、表情などを変えることで、それにともなって心まで変わる。コミュニケーションにおいて、その仕組みを生かせないだろうかと思ったんです。そうした流れで初めは、人と人との距離について研究をしていました。
神谷 パーソナルスペースですね。
山口 そうです。相手との距離が近づくと、親しみを感じたり嫌な気持ちになったりする。しかも、近づき方によって親密さだけが高まることもある…。そんなことを研究するうちに、距離がゼロになるまで近づいたスキンシップに興味を持つようになりました。
神谷 抱っこなど親子間のスキンシップについても、研究されていますね。
山口 スキンシップによって、言葉が通じない赤ちゃんともコミュニケーションができる。赤ちゃんにとって、親子のスキンシップは人間関係の第一歩ですから、もっと追究してみようと思い立ったのが10数年前のことです。
神谷 私が育児をしていた20年ほど前は、スポック博士の育児書が流行っていて、「抱き癖がつくから抱っこをするな」「添い寝をするな」などと言われていました。育児法にも流行があって、当時は“触れない育児”がスタンダードだったんですよね。
山口 触れられずに育ったことで、心への影響もあるかもしれませんね。
神谷 ある大学の教授に聞いたところ、トイレにこもって一人でご飯を食べていたり、うまくいかないことがあると引きこもりやウツになったりする学生が増えているとか。そうした学生たちに話を聞いてみると、「子どものときに、あまり抱っこされたことがない」というケースが多いそうなんです。
山口 スキンシップ不足が、コミュニケーション力や情緒に響いている可能性もありますね。
神谷 ちなみに、現代の子育て世代のスキンシップは十分だと思われますか?
山口 フルタイムで働くお母さんは、時間的な制約もあってスキンシップが不足しがちなので、意識的に増やしてほしいと思いますね。ただ、24時間べったり一緒にいればいいというものでもありません。専業主婦のお母さんには、一緒にいすぎることでストレスが溜まって、子どもとの距離が必要な人も多いですから。
神谷 触れたり一緒に過ごしたりする時間が長ければいい、というわけではないんですよね。効果的なスキンシップのコツって、あるんでしょうか?
山口 おすすめしているのは、“ちょい抱き”ですね。1時間に5~10分、濃厚なスキンシップをするんです。そのときに重要なのは、しっかりと目を見て声をかけながら、子どもだけに集中して抱っこすること。そうすれば子どもは、「お母さんは自分を見てくれている」と感じられるからすごく安心して、その後はひとりで50分過ごせる。それを繰り返せばいいんです。
神谷 スマホに気をとられながら抱っこするんじゃなくて、抱っこだけに専念したほうがいいんですね。10分の“ちょい抱き”がちゃんとできているかどうか、判断するポイントはありますか?
山口 抱っこしているうちに、子どもが満足して「もういいや」と離れたがるので、そのサインが出ればOK。場合によっては5分でいいこともあるし、なかなかサインが出ないときは長めにすればいいんです。
神谷 感覚的なものだから、あまり厳密に考えすぎないほうがいいですよね。私の友人は、「がんばってたくさん抱っこしてあげたい」と、痛めた腕に麻酔を打ってまで抱いていました。短時間で満足できる抱っこをすれば、それで十分だとは知らずに…。
山口 大切なのは、心の交流。長時間がんばったから、大変な思いをしたからといって、子どもが満足するわけではありません。心と心を通わせるのが一番の目的なんですから。形にもこだわりすぎず、無理のないようにソファに座りながら抱っこするなど、いろいろと工夫をすればいいと思いますよ。

子どもと触れあううちに愛情ホルモンが働き始める

神谷 以前、虐待が多い地域でおやこヨガのレッスンをしたんです。すると、一緒にヨガをして触れあいながらも、半数以上の親が子どもと目を合わせていなくて。恋愛などのシーンでは目を合わせてコミュニケーションできたはずの人が、なぜ子育てになるとできなくなるのかと不思議に思いました。
山口 要因のひとつとして、世代間連鎖が考えられますね。育児というのは、自分がされてきたことを繰り返す傾向がありますから。
神谷 虐待された人が、自分の子どもに同じことをしてしまうというのは、よく言われますが、コミュニケーションそのものも連鎖してしまうんですね。親に目を合わせて育ててもらっていないから、自分も子どもに対してできない。
山口 そうした負の連鎖を断つためには、生後すぐの時期からできるだけ肌を合わせるといい。触れあうことによって、オキシトシンというホルモンが分泌されます。愛着関係を深める力のあるホルモンですね。
神谷 愛情ホルモン、絆ホルモンとも言われていますよね。
山口 そうです。出産前後は特に、オキシトシンが分泌しやすくなっていますから、授乳や抱っこなどでたくさん触れあうといいですよ。そうするうちに、オキシトシンの力も手伝って子どもが愛しく感じられ、大切に育てたいと思うようになっていく。愛着のあるコミュニケーションを、自然ととれるようになっていくんです。
神谷 親とのスキンシップや心の交流が足りなかったという人も、子どもと触れ合う中で変化して、連鎖を食い止めることができるんですね。

ヨガを通して体を見つめ自尊心を取り戻していく

神谷 子どもへの接し方が分からないまま大人になって子育てで戸惑う、というのは、現代のお母さんの傾向だと思うんです。おやこヨガの受講者にも、「育児が苦しい」「分からないことばかりでつらい」という人が多くて。
山口 しかも、困って育児雑誌に頼ろうとしても、幸せそうなお母さんしか載ってないから、ますます不安になってしまったり…。
神谷 そうなんですよね。「育児ってすばらしいものよ」っていうメッセージに、かえって首を絞められることもある。
山口 育児雑誌の世界を標準だと思って、自分と比べるのはやめたほうがいいですよね。
神谷 そうですよね。おやこヨガのプログラムは、子どもとの関わり方に戸惑う人が、無理なく触れあいながら関係を築いていけるように、工夫して構成したんです。
山口 いいですね。愛着が構築されはじめるのは1歳半~2歳頃と言われていますから、その時期を特に大切にするといいと思います。
神谷 子どもとの触れあい方は、年齢に応じて変えたほうがいいですよね。
山口 そうですね。幼い頃はべったりと密着するようなスキンシップがいいし、ひとりで行動できるくらい成長したらコミュニケーション型のスキンシップに変えていくといいですね。幼い頃だけでなく思春期になっても、親子のスキンシップがあるほうがいいと思います。
神谷 思春期なら、どんなスキンシップがいいでしょうか。
山口 無理してべったりするのは嫌がられますから、肩をたたくとか、足をマッサージしてあげるとか。そういう関わりが、たとえば1日1回あるのとないのとでは、関係が全然違ってきますよ。
神谷 親子のスキンシップというと、慣れない人はつい構えて難しく考えがちです。でも、たくさんの親子と出会う中で感じるのは、一緒にヨガをしながら触れあったり、肩たたきやマッサージをしたりと、何らかの動機づけがあれば意外とできるようになるものだということです。
山口 そうですね。触れあいのきっかけとして、ヨガはとてもいいと思います。
神谷 ただ「触れあいましょう」と言うよりも、「ヨガをやりましょう」と言ったほうが、違和感がなく取り組める人は多いですしね。
山口 子どもの頃に触れられた経験が少ない人は、自己不全感を抱えやすい。そして、そのむなしさを性的な接触などでてっとり早く埋めようとする人も多いんです。
神谷 でも、それでは根本的な解決になりませんよね。自尊心は回復できない。
山口 だからこそ、ヨガのようなアプローチが効果的なはず。自分の存在感や尊厳というのは、体の感覚から掴みとっていくものだと思うんです。ヨガで体を動かして、その感触をしっかりと見つめていくうちに、体の感覚が覚醒していく。「今ここに自分が存在している」ということを実感する中で不全感が薄れていき、自分自身や周囲の人たちを大切にできるような心身が育まれるのではないでしょうか。

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